設計BOMと製造BOM(SAP)の統合管理でBOMの見える化とタイムラグを解消!
拠点間でのスムーズな業務展開が可能に。
1949年に株式会社桐生英工舎としてスタートされて70年。世界最大級の精密小型モーターメーカーの日本電産グループの一員として、全世界に様々なモーターを提供しています。PCなどに搭載されている冷却ファンから、複合機の紙送りなど精度とパワーが必要なステッピングモーターまで、お客様のニーズを元に日本電産サーボ様ならではの技術ノウハウを活かして生まれたものばかりです。これからも、独自技術に磨きをかけながら、高度なサービス・技術・品質をお客様に供給していきます。
創立 | 1949年4月 |
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資本金 | 25億4,775万円 |
本社所在地 | 〒376-0011 群馬県桐生市相生町3-93 |
業種 | 精密小型モーターの開発・製造・販売 |
URL |
2020年10月現在
左から: 日本電産サーボ株式会社
開発管理部 満田 博之 様
開発管理部 仲田 崇志 様
経営企画部 山田 高弘 様
開発管理部 道井 隆 様
用途や使用箇所に応じて様々な精密小型モーター製品を提供されている日本電産サーボ様。求められる条件下で最適な製品を提供するため、設計及び製造部門に力を入れています。
日本電産サーボ様の持つ高い技術力を活かすためには、BOM管理は非常に重要で、早くからPDMシステムでのCADデータと設計BOM管理、設計BOM情報を閲覧するBOM検索・閲覧システム、図面管理システムを利用されていました。
その後、全社の基幹システムとしてSAPを導入されました。製造においてはSAP上で製造BOMの管理を行い、原価情報や工場情報、発注管理なども行うようになり、製造管理が効率化されています。
ところが、SAPの製造BOMと既存の設計BOMは独立した存在で、双方を直接比較することはできませんでした。既存の設計BOMだけでなくSAPの製造BOMを取り込み、比較できる新しいBOM検索・閲覧システムを望まれていました。
そこで、日立ソリューションズ西日本では、既存のBOM検索・閲覧システムをHi-PerBT Advanced BOMにリプレイスし、SAPの製造BOMと連携させることをご提案しました。
SAPと連携するためには、SAPの特徴を理解しておかなければなりません。
日立ソリューションズ西日本では、Hi-PerBT Advanced BOMにおいてSAPと連携させる事例を数多く持っており、高い親和性を実現してきました。さらにBOMシステム自体の構築にも多くのノウハウを有し、既存図面管理システム連携や拠点間の製造BOM比較など日本電産サーボ様が望まれている機能の追加に対しても、柔軟に対応することができました。
もう一つのポイントがBOM閲覧に必要なライセンスの問題です。既存のPDMシステムは閲覧するための高価なライセンスが必要であったため、設計部門などの限られた人しかアクセスできませんでした。一方製造BOMを管理するSAPも同様に高価なライセンスが必要で、BOMを閲覧したいユーザー分すべてのライセンスを用意することはできませんでした。
ところが、両者から設計・製造のBOMデータを取り込み管理するHi-PerBT Advanced BOMは閲覧に関するライセンスは無制限です。
システム概要図
これによりライセンスによる制約から解放され、国内だけでなく海外のユーザーも含めて、BOM閲覧が可能となり、PDMシステムやSAPに対して余分なライセンスを購入する必要はなく、コスト面でも大きく貢献出来ることが判りました。
このような経緯から、BOMのシステム構築において豊富な経験を持つ日立ソリューションズ西日本のHi-PerBT Advanced BOMの導入を決めました。
既存システムでは設計BOMと製造BOMを別々に開いて見比べるため、BOM比較に時間と工数が掛かっていましたが、新システムではこれらを1画面上で検索し比較できるようになり、時間短縮と工数低減を実現しました。また、設計者が製品に対して拠点間の構成比較や原価比較を行うなど、新たな利用の仕方が可能となり利便性も大幅に向上しました。
また、PDMシステムから生成される設計BOMは、既存システムの性能上、更新のタイミングが1日2回が限界でした。そのために最新の設計BOMを見たいときには、データが更新されるまで待たなければならず、大きなタイムロスになっていました。この際、別の作業を先に進めてしまうと、正しい情報を得ずに作業することになり、問題が生じる原因にもなりかねない状況でした。Hi-PerBT Advanced BOMではBOMデータの取込みも高速になり、長時間のデータ更新を待つ必要はなく、効率化が図られています。
他にも、ユーザーごとに部品表の表示可能な項目が細かく設定できることから、今まではどのユーザーが見ても良い20項目程度の最低限のデータだけを取り込んでいたのに対して、現在ではその5倍の100項目までデータを扱えるようになりました。これにより、工場ごとの部品調達原価の比較や、部品の不足をいち早く見つけ出すなど、より戦略的にBOMシステムを活用しています。
今後は、図面管理の分野でもHi-PerBTシリーズを導入し、より効率のよい設計・製造環境を構築していきたいと考えています。